試験業務

電気主任技術者は、電気設備を巡視点検し、その状態を測定・試験することが中心となります。 主に行う試験業務は以下のとおりです。

高圧電気設備の定期・精密点検

保安規程で定められている定期・精密点検(電気設備を停電して実施する点検)を、電気主任技術者 と共に実施いたします。異常時に確実な動作が要求される保護装置の特性試験を行います。さらに 各種継電器の特性試験、絶縁油の試験、油入機器の内部点検など、停電しなければ確認できない箇所の 精密点検、高圧・特別高圧電気設備の定期点検を行います。

高圧・特別高圧電気設備の竣工試験

保安規程で定められている竣工試験を行います。
新設の高圧電気設備の受電前試験を実施し、電気設備が技術基準を満足し、適正かどうか、運用に支障は ないかどうかを判断し、試験結果を報告いたします。

高圧ケーブル絶縁診断

電気設備も事故が発生する前に高圧機器や高圧ケーブルを診断する必要があります。電気設備技術基準の 解釈や内線規程では、高圧の電路及び機器に対する絶縁耐力試験について、次のように規定します。

絶縁耐力試験

高圧回路の絶縁耐力試験においては、最大使用電圧の1.5倍の交流電圧(6kVの設備の場合10,350V)を 連続して10分間印加して、これに耐える必要あり。ただし、交流用のケーブルに関しては、 交流試験電圧の2倍の直流電圧を使用することができる。

絶縁用防保護具の絶縁耐力試験

事業者には、高圧の活線または近接作業に用いられる絶縁用防保護具を労働安全規則第351条により定期自主検査が 義務付けられています。

労働安全衛生規則351条抜粋

  • 事業者は、絶縁用防保護具等については、六ヶ月以内ごとに一回、定期に、その絶縁性能について自主検査を 行わなければならない。
  • 事業者は、第一項又は第二項の自主検査を行なったときは、これを三年間保存しなければならない。 行わなければならない。

電気設備の清掃

高圧受電設備の絶縁が低下すると、地絡事故や短絡事故の原因となり、復旧にも多大な費用と時間がかかります。 そのため、年次点検の際キュービクル内全体の清掃を行うことで絶縁機能低下を予防しています。
さらに、セフティガード電子電気機器防湿防食保護剤(左図)を塗布することで、 高圧受電設備全体の絶縁を上げています。